1226年に帝国自由都市となり,13世紀から15世紀のハンザの黄金期に最盛期を迎えた。近世になってハンザが衰退するとともに,リューベックの栄華も過ぎ去った。だが近世以降のヨーロッパ経済の拡大に取り残されたことが,リューベックに古い街並みを残す結果となった。
ユネスコ世界文化遺産に指定されている旧市街は,トラーヴェ川とトラーヴェ運河に挟まれた中州にある。 強固な要塞門,ハンザ会議が開催された市庁舎,他のハンザ諸都市が手本とした聖マリエン教会など,レンガ造りのゴシック建築群が,黄金期のハンザ商人の力を偲ばせる。
→ ホルステン門と塩倉庫 | |
→ 市庁舎と聖マリエン教会 | |
→ 船員組合の家と聖霊養老院 | |
その他の見どころ
ブッテンブロークハウス(マン兄弟記念館)
ノーベル文学賞作家トーマス・マンの小説「ブロッテンブローグ家の人々」の舞台となった家。マン兄弟や一族ゆかりの品々が展示されている。
聖ペトリ教会
塔の展望室から街並みを一望できる。戦争で大きな被害を受け,内部は完全に修復されていないため,礼拝は行われていないが,時折文化的な催しが開かれる。
聖カタリーネン教会
入口上部にエルンスト・バーラッハの彫刻が見られる。バーラッハはハンブルクの隣町ヴェーデルで生まれた芸術家(1870-1938)。
大聖堂
ふつう都市の中心にあるはずの大聖堂が,商人の町リューベックでは旧市街の南端にひっそりと佇む。
ヘーフェ(中庭)とゲンゲ(通路)
家と家の間の細い路地(ゲンゲ)を進むと,奥に中庭(ヘーフェ)が現れる。Bäcker Gang, Sievers Thorweg, Füchtingshofなど。
ブルク門
旧市街北側にあるかつての市門。レンガ造りゴシック様式。1444年建造。
ベーンハウス/ドレガーハウス
18世紀に建てられたふたつの商人の館が美術館になっている。19世紀を中心とした絵画を展示するほか,商館時代の事務所,客間,住居などが再現されている。
![]() | トラヴェミュンデ Travemünde リューベックから20kmほどの位置に,トラヴェミュンデという保養地がある。バルト海に面した北ドイツの人気リゾート地である。電車ではリューベック中央駅から約20分,ハンブルクからは約1時間20分。 |
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